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001 北辺の海の民・モヨロ貝塚/米村 衛 |
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002 天下布武の城・安土城/木戸雅寿 |
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003 古墳時代の地域社会復元・三ツ寺汕竦ユ/若狭 徹 |
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●地道に、すばらしいスタートを切る
シリーズ「遺跡を学ぶ」は、この2月に第1回配本分の3冊を無事刊行し、その後も毎月1冊のペースで新刊をお届けすることができることとなった。
第1回配本の3冊では、最初ということもあって、シリーズのイメージ作り、レイアウトや写真、図の体裁などに関して、それぞれの執筆者には、編集委員会・監修者の無理な意見、そして編集部からさまざまな注文などをお願いしたにもかかわらず、快く応じてくれ、むしろ積極的に協力していただき、このシリーズのスタートを飾るにふさわしい本ができたことに深く感謝したい。
この3冊は、本シリーズが取り上げるべき遺跡の性格のちがいを反映して、それぞれのあるべき形の本にできあがっている。
すなわち、学史的経過が豊富で、北の文化への関心とロマンを誘う『北辺の海の民・モヨロ貝塚』、歴史的に有名な「史実」について考古学からのアプローチへの興味を強くひきつける『天下布武の城・安土城』、一つの地域を単位として、ダイナミックに再現された古代社会への理解を深める『古墳時代の地域社会復元・三ツ寺汕竦ユ』といったように、研究者としては専門外の一読者である私も、強い魅力にひきずられながら読むことができた。また、「遺跡には感動がある」という本シリーズのキイワードを如実に実践してくれた。
刊行後、このシリーズへの各界の方からの評価の声が、個人的にも私のところに聞こえてくるが、幸いなことに、よく評価してくれる言葉が大部分である。新聞各紙も、小さい紙面ながら好意的な紹介記事を載せてくれた。
本シリーズは、巻末に掲載してある「刊行にあたって」でも述べているように、研究者はもとより、一般の人々に、遺跡とその研究成果を通じて、考古学への感動を共有し、そのことで学問としての考古学の目的と基盤をより確かなものとする努力の一環としてスタートしたものである。決して派手で軽く遺跡への関心をひこうとするものではなく、すべての人々のための考古学をめざした「運動」として、今後も取り組みたいと念じている。
監修者 戸沢充則(元明治大学学長)
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004 原始集落を掘る・尖石遺跡/勅使河原彰 |
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005 世界をリードした磁器窯・肥前窯/大橋康二 |
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